THE FAMOUS RECORDING

70's・80'sの名盤・名曲をじっくりとお送りする
「本物の洋楽番組」にどうぞお付き合いください。

every sat. 19:00~20:00 ON AIR
【担当NA】 yadge

第62回 JOHN COUGER MELLENCAMP『SCARECROW』

2018 年 12 月 15 日

●JOHN COUGER MELLENCAMP:『SCARECROW』(1985年)

John Mellencamp - Official Website :: John Mellencamp Official Website

アッ!と驚いた大女優:メグ・ライアンとの婚約!!

いったいどこでそうやって知り合ったのでしょうね??

番組でもお話ししましたが、
アメリカのシンガー・ソングライターで大好きな3人の中のひとりです。
(あとの2人は、トム・ペティとブルース・スプリングスティーン)

初めての原体験がこのアルバムからの1stシングル
「ロンリー・オル・ナイト」でした。

John Mellencamp - Lonely Ol' Night - YouTube

モノクロのMVの中でシンプルなロックを聴かせてくれるこの曲で
私はすぐに彼の音楽の虜になりました。

(⇒ドラマーを務めるケニー・アーノフのスネア・ドラムの音も♥)

以来、先のトム・ペティとBOSSと共にずっと彼の音楽を追い続けています。

残念ながらトム・ペティは亡くなってしまいましたが、
BOSSとジョン・メレンキャンプの2人はまだ現役バリバリで
リリースとライヴ活動を行っています♪

まだ彼のライヴは見たことがありません。。。

恐らく、今後来日公演が実現することは無いと思うので、
本国アメリカにいつか見に行きたい!と思いながら数十年。

いまだ願いかなわずです。。。

このアルバムのベスト・トラックであり、
彼の最高楽曲でもある「スモールタウン」。

いまでも聴くとじんわりと涙が浮かんできます。

John Mellencamp - Small Town - YouTube



●THE FAMOUS ARTIST:DIONNE WARWICK

Dionne Warwick – Official Website

R&B界女性アーティストにおいて。

故アレサ・フランクリンと双璧を成す最重要人物といっても過言ではない
偉大過ぎるヴォーカリスト。

特にバート・バカラック作品との相性が最も有名であることも、
彼女の存在感を偉大なるものとする最大の要因となっています。

A House Is Not A Homepage | The Music of Burt Bacharach

番組でご紹介した「愛のハーモニー」も、そのバート・バカラックの作品でした。

Dionne Warwick - That's What Friends Are For - YouTube

この曲で顔を揃えたスティーヴィー・ワンダー、エルトン・ジョン、
グラディス・ナイトという有り得ない豪華な面々の中で、
ディオンヌのヴォーカルはひと際輝きを放っています。

ビルボード年間シングル・チャートでも1位となったこの曲は、
ディオンヌとバカラックのキャリアにおいての大きなハイライトとなりました。

さらに。

故ホイットニー・ヒューストンの叔母さんにあたるのも、ものすごい血統。

この二人の所縁を知るだけでも、いかにアメリカ音楽界が
「ケタ外れ」に凄いかを痛感します。

それにしても自分より若くして他界してしまったホイットニーの死を、
ディオンヌはどういう思いで受け止めたのでしょうね。。。

第61回 AEROSMITH『TOYS IN THE ATTIC』

2018 年 12 月 08 日

●AEROSMITH:『TOYS IN THE ATTIC』(1975年)

Aerosmith | The Official Website

QUEEN、KISS、AEROSMITH

題して「70年代ロック・バンド人気BEST3」とでも言いましょうか。

日本の洋楽ファンの中では、これら3組のバンドをして
「〇〇派」的な語られ方をしていたとか。

さらにはチープ・トリックにベイ・シティ・ローラーズまで!!

実に恵まれた洋楽アイドル的環境が整っていた時代だったんだなぁ~と、
うらやましさすら感じます。

yadgeは完全に「後追い世代」なので、このAEROSMITHを初めて知ったのは
RUN D.M.Cによる「ウォーク・ディス・ウェイ」のカヴァー・ヒット(1986年)
RUN-DMC - Walk This Way (Video) - YouTube
でした。

MTV全盛期に久しぶりに2人の姿が全米中の目に留まり、
その勢いのままに頻繁にオンエアされた
アルバム『パーマネント・ヴァケイション』からの1stシングル
「デュード」で劇的にシーンに大復活をしたのです。

Aerosmith - Dude (Looks Like A Lady) (Official Music Video) - YouTube

時は「80'sハードロック全盛期」の真っ只中。

VAN HALENが1983年、BON JOVIが1986年、
デフ・レパードが1983年&1987年にメガ・ブレイクした事で、
かつて栄華を誇っていたHR/HMバンドにも
「ヒットする可能性」という大きな道が開かれていたのです。

その恩恵を一番受けた往年のバンドがホワイトスネイクと、
エアロスミスではないでしょうか。

しかもエアロスミスはそのBON JOVIを大成功に導いたプロデューサー
ブルース・フェアバーンを起用してアルバムを3枚連続でリリースしています。

『パーマネント・ヴァケイション』(1987年)~『PUMP』(1989年)~
『GET A GRIP』(1993 年)。

彼らの歴史上、往年のファンの方々にとっての名盤は
『ロックス』(1976年)というのが定番ですが、
yadge世代では問答無用で『GET A GRIP』です。

ソングライターとしてのスティーヴン・タイラーの才能が、
外部ライターのジム・ヴァランスやデスモント・チャイルド
(BON JOVIでも大貢献!)等と
交わって明らかにそれまでの楽曲とは「別次元」に
昇華したことがわかる程の飛躍ぶりでした。

Aerosmith - Livin' On The Edge (Official Music Video) - YouTube
Aerosmith - Crazy (Official Music Video) - YouTube
Aerosmith - Cryin' (Official Music Video) - YouTube
Amazing - YouTube

どうですか!この4曲の凄まじきクオリティ。。。
ちょっと、他のバンドにはついていけない
圧倒的な曲の「強さ」に溢れています。

当時のインタビューでジョー・ペリーはアルバム完成間近の時に
U2の最高傑作『アクトン・ベイビー』(1991年)を聴いて衝撃を受け、
今自分たちが作っているアルバムは本当に「良いアルバムなのか?」と
自問して制作をやり直した、と語っていました。

それほどまでにこの『GET A GRIP』には
「本当に良い楽曲とバンド最高の演奏」にこだわった
彼らの「本気」が込められていたのです。

どうりで、良すぎるわけです。

ミック・ジャガー&キース・リチャーズに次いで
「絵になるヴォーカリスト&ギタリスト」
スティーヴン・タイラー&ジョー・ペリー。

先頃緊急入院したジョー・ペリー。
無事退院はしましたが、まだ全開では無いようです。

一日も早く回復して、元気な姿で今後のライヴを
バッチリ、キメて欲しいものですね♪



●THE FAMOUS ARTIST:OZZY OSBOURNE

Ozzy Osbourne | The Official Ozzy Osbourne Site

先のエアロスミスしかり、数えきれないハードロック・ヘヴィメタル・バンドに
絶大なる影響を与えてきた人物がオジーです。

ブラックサバスに始まり、現在のソロ活動に至るまで
「全英発」であるの彼の存在は
レッド・ゼッペリンにも匹敵するものだと思います。

また歴代ギタリストが各々スーパー・ギタリストであることも、
オジーの音楽センスがいかに素晴らしいかを物語っています。

故ランディ・ローズ~ブラッド・ギルズ(現:ナイトレンジャー)~
ジェイク・E・リー~ザック・ワイルド。

これらのギタリストを見出し、
アルバム毎に彼らの才能溢れるプレイを見事に反映させて来ました。

yadgeが一番好きだった歴代ギタリストは、
ランディでもザックでも無く「ジェイク・E・リー」でした。

彼は『BARK AT THE MOON』(1983年)と
『THE ULTIMATE SIN(邦題:罪と罰)』(1986年)の
2枚のアルバムに参加しました。

Ozzy Osbourne - Over The Mountain (Live) - YouTube

オジーは決してカッコいいビジュアルでは無く、
ステージでも太めの体形に臆することなく
すぐに上半身裸になるクセがありますが(笑)、
そんな姿も含めて「メタル・ゴッド」たる
リスペクトを受け続けている姿には感動します。

来年の3月に「ダウンロード・フェスティヴァル」への出演で
来日が決まっています!!

待望の第2弾ラインナップ発表! | Download Festival Japan

「NO MORE TOURS 2」と題されたツアーの一環での来日ですが、
これが最期の来日公演となりそうです。

過去にたった1度、ザック・ワイルド在籍時の来日公演を
福岡サンパレスで見ることが出来たことを嬉しく思います♪

第60回 KISS『ALIVE !』

2018 年 12 月 01 日

●KISS:『ALIVE !』(1975年)

KISS Online :: The Final Tour Ever - Kiss End Of The Road World Tour

「KISS」

よくよく考えたら、凄いバンド名ですよね。。。(笑)
「音楽」の前段階でバンド名からして聴き手に強制的に愛を振る舞う、的な。

そしてあの「メイク」ですから。

後にも先にも、ここまで「エンターテインメント」に徹したバンドは
KISSしかいません。

それがギミックに終わらずキチンと大衆評価を得たことは、
メンバー(特にジーン・シモンズとポール・スタンレー)の
努力以外の何物でもありません。

そしていまだライヴ・ハイライトの座に鎮座するロックンロール・アンセム♪

Kiss - Rock & Roll All Nite - YouTube

番組でご紹介したライヴ・アルバム『ALIVE!』にも、
この曲での熱狂的なステージの雰囲気が収められています。

この曲の存在があったからこそ、KISSがKISSたる存在として
現在までその強力な存在感を保持していたことは明白です。

そして「ライヴ・アルバム」でブレイクを果たした様は、
以前ご紹介したチープ・トリックの
『アット武道館』(1978年)にも引き継がれています。

これに、こちらも以前番組でご紹介したディープ・パープルの
『ライヴ・イン・ジャパン』(1972年)を加えた3枚が
70年代日本洋楽ロック・シーンにおいて
多くの「リスナー形成」に貢献したことは、
とても重要な出来事だったんだな、と感じます。

願わくば「最期のツアー」で、
久しぶりとなる福岡公演が実現することを願うばかりです!!



●THE FAMOUS ARTIST:BETTE MIDLER

Bette Midler(@BetteMidler)さん | Twitter

女優であり歌手。

世界最高峰のアメリカン・エンターテインメント界にあって、
この2つの顔を持つ偉人はそうそういません。

ベット・ミドラーは、間違いなく70年代から今日に至るまで
そのマルチなタレント性を発揮している希少なアーティストです。

番組でご紹介した彼女自身が主演を務めた映画
『ローズ』のタイトル曲「ザ・ローズ」(1979年)は、
後に数多くのカヴァーを生む歴史的名曲になりました。

そしてもう1曲。

こちらも彼女自身が主演した映画
『ビーチズ(邦題:フォーエヴァー・フレンズ)』(1988年)の
サウンド・トラックに収録されたエンド・テーマ曲、
「ウィンド・ビニース・マイ・ウィングス(邦題:愛は翼にのって)」。

Bette Midler - Wind Beneath My Wings (Official Music Video) - YouTube

名匠:アリフ・マーディンによるプロデュース作品で
見事グラミー賞:2部門に輝き、
彼女自身初となる全米No.1シングルにもなりました。

とにかく彼女の歌い口は”女優ならでは”、とでもいいましょうか
「ストーリーをていねいに紡ぎながら歌い進む感じ」が素晴らしいです♪

まるで台詞を読んでいるかのような歌唱に聴き手は心奪われ
心地よく歌世界に引き込まれます。

と、ここで突然の個人的疑問なのですが、、、

何故彼女をして「We Are The World」のリード・パートが無かったのか?
と思うのは私だけでしょうか??

コーラスだけに留めるにはあまりにもったいなかったのでは、と。

どなたかクインシー・ジョーンズに聞いてくださ~い。(笑)

第59回 QUEEN『A NIGHT AT THE OPERA』

2018 年 11 月 24 日

●QUEEN:『A NIGHT AT THE OPERA』(1974年)

いやはや。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』の大ヒットは、
今年の映画業界一番の目玉となりましたね!!!

全米でも歴代音楽映画の興行収入記録を更新したようですし、
主演:ラミ・マレックは
「ゴールデン・グローヴ賞」にもノミネートされ、
その勢いはまだまだ留まることを知らない様相を呈して来ました。(レディ・ガガ出演の『アリー』も5部門にノミネート!!)

yadgeの原体験は何といっても、
その「レディ・ガガ」の芸名のきっかけとなった曲
「RADIO GA GA」(1984年:アルバム『ザ・ワークス』収録)でした。

Queen - Radio Ga Ga (Official Video) - YouTube

ラジオの持つ力を訴える、
まるで「ラジオスターの悲劇」(byバグルス)
への回答のような曲だな、と歌詞を読んだ時に感じましたが
今現在、自分が大好きな「洋楽ラジオ番組」を
担当させて頂いているが故に余計にこの曲の歌詞が胸にささります。

中学生時代にカルチャー・クラブで洋楽に目覚めて以来、
毎日毎日、私はラジオを聴いて来ました。

ラジオで出会う音楽にたくさんの「感動」を教えてもらいました。
気が付けば35年間の時が経っていました。

今ではラジコの「エリア・フリー」と
「タイム・フリー」機能を駆使しながら、
毎日色んなラジオ番組を聴いては
「いい音楽との出会い」がある瞬間に
「幸せ」を感ることに変わりはありません。

「RADIO GA GA」

亡くなったフレディー・マーキュリーが
私達に遺してくれた最高の「ラジオ愛」の歌。

さぁ、これから先まだまだ語り継いで行きましょう♪♪♪

最後に。

この楽曲ももちろん、お忘れなきよう。

Queen - The Show Must Go On (Official Video) - YouTube

第58回 JONI MITCHELL『COURT AND SPARK』

2018 年 11 月 17 日

●JONI MITCHELL:『COURT AND SPARK』(1974年)

Joni Mitchell - Official Website

カナダ出身のアーティストとは?、の問に
真っ先に名前があがる偉大なるシンガーソング・ライター。

男性は「ニール・ヤング」、「レナード・コーエン」。
そして女性はこのジョニ・ミッチェルです。

”天才アーティストは”という問いでも常に名前があがり、
作詞作曲に留まらず、その才能は
「絵画」の書き手としても知られています。

yadgeの原体験は1991年作のアルバム『ナイト・ライド・ホーム』でした。

当時愛読していた週刊音楽雑誌の「FM fan」の中で、
音楽評論家の湯川れい子さんがアルバムを絶賛されているのを読んで
初めてCDを買いました。

Night Ride Home : Joni Mitchell | HMV&BOOKS online - MVCG-19320

上記に、まだ私が書いたレビューがのこってました!(笑)

はじめは少し背伸びをして聴いていましたが、何度も聴くうちに
他のアーティストには無い深い感動を味わえるようになり
それからは何の疑いもなく彼女のアルバムCDを買いそろえて行きました。

リンダ・ロンシュタットとともに70年代は
「恋多き女」と言われることがあったようですが、
このお二人ほどの才能を前にして
魅かれない男性はいなかったのでは??

現在は音楽制作活動からは引退していますが、
先日のバースデイ・イベントで久しぶりに
公の場に姿を見せたことが話題に。

ジョニ・ミッチェル、誕生日ライヴ・イベント<Joni 75>のステージに登場 - amass

一生をかけて深く味わえるアルバムを10数枚も遺しているのですから、
もう十二分に音楽史に深く名を刻んでいますね♪



●THE FAMOUS ARTIST:STEPHEN BISHOP

Stephen Bishop Music

番組でご紹介した「セイヴ・イット・フォー・ア・レイニーデイ」が
収録されている1stアルバム『ケアレス』(1976年)。

エリック・クラプトン(G)、チャカ・カーン(Vo)、
アート・ガーファンクル(Vo)、アンドリュー・ゴールド(G)、
ジェイ・グレイドン(G)、リー・リトナー(G)、
ラリー・カールトン(G)、リア・カンケル(Vo)、
ジム・ゴードン(G)、ラリー・ネクテル(Piano)etc...

以前、特集でご紹介したクリストファー・クロス同様に
デビュー時にこれら豪華なゲスト・ミュージシャンを迎えての
アルバム制作が出来たことは、
彼がいかに期待値が高い新人アーティストであったかと物語ります。

更にこのアルバムの楽曲は、アート・ガーファンクル、
フィービー・スノウ、ケニー・ランキン、
バーバラ・ストライサンド、
フォー・トップスに取り上げられています。
彼がいかに優れたソングライターであるかが容易に理解できますね♪

個人的には次作である『BISH』(1982年)が
彼のアルバムの中で一番好きです!

華麗なストリングス入りのインストで始まるこのアルバムは
「コンセプト作品」ともとれる練りに練られた楽曲と構成に、
一聴した瞬間にやられちゃいました💓

なにより彼の優しい「歌声」は、何物にも代えがたい
「いやし効果」があるように思います。

肩ひじ張らず、「ほっ」と一息つきたい時のお供に
オススメのアーティストです。

セルフ・カヴァーを含む『ロマンス・イン・リオ』(2008年)も
オススメですよ~♬